膝が痛むと、動くのが心配になると思います。しかし、動かない生活が続くと、膝を支える筋肉が衰え、ますます歩くことが難しくなります。まず痛みの原因を確かめ、その状態に合った動き方や治療を考えることが大切です。
中高年の膝の痛みの代表的な原因「変形性膝関節症」
中高年の膝の痛みの代表的な原因が「変形性膝関節症」です。膝の関節にある半月板や、骨の表面を覆う軟骨が傷むほか、骨の変化や関節の炎症などが起こる病気です。女性に多く、年齢が高くなるほどみられやすくなります。肥満や以前の膝のけがも関係します。
症状は、初めは椅子から立つ時など、動き始めの痛みとして現れます。進行すると階段や正座がつらくなり、さらに膝が伸びにくくなると、日々の外出にも影響します。受診時には「どこが痛むか」に加え、「何をする時に困るか」も伝えてください。診察とエックス線検査を基本に、必要に応じてMRI検査で詳しく調べます。
予防にも治療にも役立つ適度な運動と体重管理
予防にも治療にも役立つのが、適度な運動と体重管理です。運動は、痛みを我慢して長い距離を歩けばよいわけではありません。膝を支える筋肉を鍛え、関節の動きを保つことが大切ですが、適した運動の種類や強さは、体力や持病によって異なります。特に心臓病などの持病がある方は、かかりつけ医に相談した上で、医師や理学療法士と自分に合った運動方法を選びましょう。痛みや腫れ、体調に合わせて運動量を調整し、無理なく続けることが大切です。
肥満がある方は、減量も膝の負担を軽くする助けになります。また、正座や深くしゃがむ動作を避け、床に座る生活から椅子を使う生活へ変えるなど、身近な工夫も大切です。
痛みを和らげる治療を組み合わせる
運動を続けやすくするためにも、痛みを和らげる治療を組み合わせます。湿布や塗り薬、飲み薬のほか、膝関節内へのヒアルロン酸注射を行うことがあります。歩く時の負担や膝の不安定さに応じて、足底板や膝装具を作成する場合もあります。
手術を考えるタイミング
手術を考えるのは、こうした治療でも痛みが十分に改善せず、生活への支障が続く時です。高位脛骨骨切り術や人工膝関節置換術などがあります。画像で変形があるからといって、すぐ手術になるわけではありません。症状や体の状態に加え、どのような生活を送りたいかを話し合って決めます。
「スポーツをしたい」「旅行を楽しみたい」。そうした希望も、治療を選ぶ大切な手掛かりです。年のせいと諦めず、膝の痛みや生活で困っていることを、まずはかかりつけ医に相談してください。受診の際は、痛みの場所だけでなく、日常生活で具体的に何に困っているかを伝えることが、適切な治療につながります。
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